■在宅訪問看護実績紹介
※実績の一部を抜粋しております
事例紹介① ターミナルケア(終末期看護)がん末期術後、腹膜播種
数年前に上記診断あり、化学療法と手術施行しその後通院治療していた。
しかし急激な体重減少と腹痛出現し、余命宣告があり本人の強い希望で在宅にて療養となり介入させて頂きました。
以下、主な問題点に対して介入した内容例で御座います。
#1 今後急激なADLの低下
介護保険を導入していなかった為、訪問診療の相談員と連携をとり早急に福祉用具導入を決定。今後腹水貯留していく事などからさらにADLが急激に低下すると考え、早急に対応し4日後に介護用ベッド(エアーベッド)を介入しました。
#2 痛みのコントロール
サービス開始時鎮痛薬を内服していたが次第に疼痛出現の感覚が短くなる事を考え、主治医と密に連携をとりながら、1日3回と時間の間隔を本人様同意のもと決定しお薬をセッティングさせて頂いた。その後も経過観察を行い本人様は疼痛に対しての過度な恐れを防ぐために、貼付薬を主治医指示・本人様同意のもと導入いたしました。
#3 腹水による呼吸苦
サービス開始後徐々に腹水も貯留し、腹水穿刺も開始。腹水穿刺後の浸出液も多く本人様・ご家族様の不安が強くあった為ご要望にはどのような形であれ必ずお応えし、お話を傾聴する事で不安の緩和に努めていきました。腹水穿刺後の浸出液の不快感をなくすために、パットの位置や寝衣を考え対応させて頂きました。
#4 本人様・家族様のメンタルケア
ご家族様の不安に対しては、電話は勿論のこと連絡ノートを作成し交換日記のような形でご要望を聞き出し早急に対応。本人様への対応は、一番本人が望む事に着目し対応をした。
具体例としては入浴希望がありケアマネジャー・主治医・家族を含め、何度も話し合いを行い訪問入浴導入させて頂くなどの対応を行いました。
介入結果・考察
早期な医療連携により家族が介護する中、本人の意思通りに自宅で療養する事ができたと考えております。また永眠1か月後に自宅に訪問し、残された家族のサポートを行い、悲嘆のプロセスを上手に歩めるようにグリーフケアを行った結果、有難いことに現在でも時折ご連絡を頂戴しております。
事例紹介② 骨髄炎後、下枝切断を拒否され在宅療養を希望されたケース
高齢者、一人暮らしではありましたが下枝切断を強く拒否され在宅療養を選ばれた利用者様のケースです。患側に体重をかけてはいけない事や軽度認知症があり、以下内容で介入させて頂きました。
・毎日開放創の処置を実施
創洗浄、抗菌薬塗布、創部保護
・陰部洗浄
・食事介助
・内服管理
・発熱時対応
介入結果・考察
不可能と考えられた自宅療養であったが、主治医や他事業者との連携をはかり本人様の望む生活をサポートさせて頂いております。病状は好ましくなかったですが、本人様が望む治療を継続している事例です。
私達は病状が改善するお手伝いだけではなく、各々の利用者様が望む在宅療養のお手伝いを行うことが非常に重要であると考え、スタッフ間や他職種との細かな情報共有を行うことでハイリスクの中、療養が継続できている事例です。
在宅看護で大切にしていること
私たちは利用者様個々の価値観を大切にしております。事例紹介でもあったように治療に臨めば病状が改善するかもしれないという状況の中で、自宅での療養を選択される利用者様は少なくありません。これまでの利用者様の人生の中で形成された価値観を私たちは必ず尊重します。
■在宅リハビリテーション
実績紹介
※実績の一部を抜粋しております
事例紹介:重度認知症
1人暮らしをされている利用者様でご家族からは「安否確認も兼ねて訪問リハビリしてほしい」とのご要望を頂きました。
重度認知症の利用者様で、訪問時はほとんど感情的に強くリハビリを拒否されます。このような利用者様に対して、コミュニケーションを図りながら精神的安定を図っております。
重度認知症の方で「今何が起きていて、何をしているのか」混乱している方が多い為、現実見当識を認知するためにも精神を安定して頂くことは非常に大切です。
このような関わりを継続した結果、リハビリにも協力的になり拒否が強かった屋外散歩や下肢筋力訓練にも意欲的に取り組まれるようになりました。
利用者様が安心して生活して頂くために身体機能面だけではなく精神機能面も十分に考え、寄り添ったリハビリを提供しております。
事例紹介:ALS
「今できる事はしっかりやりたい」と本人様の強い希望もあり、リハビリに対して非常に協力的で意欲が高い利用者様の事例です。
現在のリハビリ目標は「今できる事をしっかり継続していく」本人様の目標に合わせてリハビリ実施しております。
現在まで継続してリハビリを実施した結果、去年と著明な変化はなく、軽介助で起居動作が可能な状況です。リハビリ最後には軽介助での移乗からポータブルトイレで排泄して頂くという流れも追加し、リハビリを毎回終了しています。日により体調のムラはありますが、継続してリハビリを実施してきた結果、上記の状況に繋げられていると考えています。
もし動かす機会が少なく、臥床時間が長い状態であれば、今以上に進行は進んでいると考えます。神経難病の方に対してリハビリが介入するということは、非常に重要なことと捉えております。今後ともリハビリを行い、本人様と一緒に目標を考え継続した介入をしていければと思います。
在宅リハビリテーションで大切にしていること
1人暮らしの方や臥床傾向の利用者様が多い傾向にあります。訪問リハビリが介入することで精神的安定や離床の促進を図れます。重要なのは「動かない時間を減らし、動く時間を少しずつ増やしていく」ことだと考えます。
勿論利用者様の身体状態はそれぞれですが、利用者様に合わせたリハビリプランを立案し、目標に向けて介入している次第です。